世界で最も多くのイスラム教徒を抱える国、ここインドネシアでは、
毎年断食月明けのレバランは、国を挙げてのお祭り騒ぎとなります。
約一カ月間にもわたる苦しい断食も、
このレバランに家族や親戚揃って祝える事を思えば苦ではない
と言い切れるほど、
イスラム教徒のインドネシア人には一年で最も大切で待ち遠しい日です。
日本の行事で、もっとも近いのは、ずばり「お正月」。
そこで、今回は日本のお正月との類似点を書きながら、
インドネシアのレバランを少しだけご紹介したいと思います。
<大勢の人たちが田舎に帰ります>
日本人が家族や親戚で揃って元旦を迎えるのと同様、
インドネシア人の多くがこのレバランには家族や親戚と過ごそうと、
田舎へ帰省します。
国全体の人口の大部分を占める
約2億人がイスラム教徒といわれているインドネシア。
都市部には、出稼ぎなどで田舎からの移住者が多いため、
その人達が一斉にこのレバランに向けて、田舎に帰る大移動を始めます。
もちろん、都市から郊外への道路では、どこも渋滞が発生。
ですが、日々の大渋滞が社会問題を超えて
名物にすらなりつつある首都ジャカルタでは、
このレバラン中に限り、道が空くという奇跡が起きるんです!!
普段のジャカルタを知っている人なら、
この渋滞知らずのレバランの移動で開放感を覚える事、間違いなし~♪
<決まったセリフがある>
日本では、
「明けましておめでとうございます、今年も宜しくお願い致します。」
インドネシアでは、
「Minal Aidin Wal Faizin, Mohon Maaf Lahir dan Batin」
意味としては、
「この一年間、私の行った過ちをどうかお許しください。」
というような意味だそうです。
レバランには家族、親戚、知人と全ての人達に対して、
お互いにこのセリフを交わし、一年間のお互いの罪を許し合います。
<レバラン中ならではの料理やお菓子などがある>
日本では、おせち料理やお雑煮など、
お正月に決まった食事をする風習があるように、
インドネシアでもレバラン中に食べられるものというのが決まっています。
○クッキー
様々な種類のクッキーがありますが、
特にパイナップルジャム入りのナスタールというクッキーが有名です。
○パダン料理のルンダン
元々は、スマトラ島パダンという限られた地域の料理でしたが、
今ではジャワ島など多くの地域でも食べられています。
ココナッツミルクと複数のスパイスで長時間煮込まれた牛肉料理。
レバランなどのお祝い事にはかかせない料理です。
インドネシア人は、宗教、昔ながらの風習をとても大切にしています。
古き良き日本のお正月が垣間見れる、
インドネシア2015年レバランでした。
イスラム教徒が多いインドネシアでは、
毎年断食明け大祭の時期に約一週間の休みがあります。
正確には祝日は2日だけなのですが、
ジャカルタでは官公庁も民間会社も一週間ほど休みになり、
インドネシア人達はそれぞれの田舎に帰省して断食明けを祝います。
日本の盆と正月が一度に来たような感じです。
さて、その休みを利用して、
私はインドネシア東部のフローレス島に旅行してきました。
大自然と人々の伝統的な文化が今も息づくフローレスは見どころが多く、
残念ながら全部はここでは紹介しきれませんが、
今回はその中から、世界自然遺産に登録されたコモド島に生息する
コモドドラゴンをご紹介します。
ちょうど私が行った時期は「婚活期」ということで、
どのコモドドラゴンもお相手探しに必死で、
観光客の目につく場所には一頭しかいませんでした。
私が出会った一頭はのんびりと両手足?を伸ばし、
砂地でじっとしていました。
周囲には大勢の観光客がいましたが、目だけ時折動かすだけで、
特別恐がることもなければ威嚇してくることもなく。
レンジャーによると、体長は約3メートルで35歳♂。
寿命が50〜60年のコモドドラゴンとしては
お年寄りの部類に入るのだそうです。
とりあえず記念撮影。
たくさんのコモドドラゴンに会えると思っていたので少し残念でしたが、
コモド島周辺にあるピンクビーチ
(砕けた赤いさんごが白砂に混じってピンクに見える)
でのシュノーケリングでは、多くのカラフルな魚を見ることができました。
これまでハワイ、バリ、ロンボク、フィジー、
ニューカレドニア、モルディブなど、いろいろな南の島を旅しましたが、
フローレスはどの島とも似ていない個性溢れる島でした。
バリからなら飛行機(プロペラ機)で約1時間半です。
ぜひ皆様も機会があれば訪ねてみてください。