犠牲祭(インドネシアではイードゥル・アドゥハーとも言う) は
イスラム教の2番目の祭です。
イスラム教の五行の5つ目、メッカーへ巡礼することの最終日にあたる日に、
巡礼に行かない敬虔なイスラム教徒は、
アッラーの神に羊や牛などの動物を生け贄として捧げました。
神に感謝の気持ちを表す大切な行事であり、
今年は9月24日(木曜日)に 行われました。
犠牲祭は祝日となるのでその日には学校やオフィスはみんな休みました。
■犠牲祭には何をしますか?
犠牲祭の前の夜には一晩中モスクから
タクビールという神へのお祈りの声が響き渡ります。
午前6時頃に家族と一緒にモスク又は広場に
犠牲祭日に行われる特別のお祈りをしに行きます。
モスクの近くの所で動物を生け贄にする儀式が行われます。
切ったその肉をみんなに配ります。
肉料理を作って、お祝いに家族とみんなで一緒に食べます。
犠牲となる動物には決まりがあって、
羊なら一人で一匹、 牛や水牛やラクダならば七人で一頭犠牲にします。
そして、その動物の肉の3分の1は貧しい人への分け与え、
次の3分の1はご近所へ、 残りの3分の1は自分の分となります。
イスラム教には、貧しい人の気持ちを実感するために
断食という習慣がありますが、
犠牲祭のとき、そしてその3日間後は断食禁止の日となります。
せっかく動物を生け贄したからみんなと一緒に肉料理を楽しめる時間です。
■犠牲祭の歴史というと・・・?
犠牲祭の歴史というと
神の預言者イブラヒム(アブラハム)とイスマイルの話が有名です。
預言者イブラヒムが、夢を通じて神から
自分の子イスマイルを生け贄にするように言われました。
信仰心厚いイブラヒムはイスマイルを連れて、
生け贄を捧げるために山へ行きました。
そして息子も神からの命令だから覚悟を決めて、
いよいよ生け贄を捧げられたら、迷子の羊が現れました。
神は二人の厚い信仰心や誠実を受けて下さって、息子の代わりに羊を送って、
イブラヒムは、その羊を生け贄として神に捧げました。
羊は神からの恵みのものでした。
犠牲祭はそのことを記念するため
毎年延々と続けられてきた儀式となったのです。
私たちのため犠牲になってくれた動物たちの命に感謝しております!
犠牲祭おめでとうございます!
世界で最も多くのイスラム教徒を抱える国、ここインドネシアでは、
毎年断食月明けのレバランは、国を挙げてのお祭り騒ぎとなります。
約一カ月間にもわたる苦しい断食も、
このレバランに家族や親戚揃って祝える事を思えば苦ではない
と言い切れるほど、
イスラム教徒のインドネシア人には一年で最も大切で待ち遠しい日です。
日本の行事で、もっとも近いのは、ずばり「お正月」。
そこで、今回は日本のお正月との類似点を書きながら、
インドネシアのレバランを少しだけご紹介したいと思います。
<大勢の人たちが田舎に帰ります>
日本人が家族や親戚で揃って元旦を迎えるのと同様、
インドネシア人の多くがこのレバランには家族や親戚と過ごそうと、
田舎へ帰省します。
国全体の人口の大部分を占める
約2億人がイスラム教徒といわれているインドネシア。
都市部には、出稼ぎなどで田舎からの移住者が多いため、
その人達が一斉にこのレバランに向けて、田舎に帰る大移動を始めます。
もちろん、都市から郊外への道路では、どこも渋滞が発生。
ですが、日々の大渋滞が社会問題を超えて
名物にすらなりつつある首都ジャカルタでは、
このレバラン中に限り、道が空くという奇跡が起きるんです!!
普段のジャカルタを知っている人なら、
この渋滞知らずのレバランの移動で開放感を覚える事、間違いなし~♪
<決まったセリフがある>
日本では、
「明けましておめでとうございます、今年も宜しくお願い致します。」
インドネシアでは、
「Minal Aidin Wal Faizin, Mohon Maaf Lahir dan Batin」
意味としては、
「この一年間、私の行った過ちをどうかお許しください。」
というような意味だそうです。
レバランには家族、親戚、知人と全ての人達に対して、
お互いにこのセリフを交わし、一年間のお互いの罪を許し合います。
<レバラン中ならではの料理やお菓子などがある>
日本では、おせち料理やお雑煮など、
お正月に決まった食事をする風習があるように、
インドネシアでもレバラン中に食べられるものというのが決まっています。
○クッキー
様々な種類のクッキーがありますが、
特にパイナップルジャム入りのナスタールというクッキーが有名です。
○パダン料理のルンダン
元々は、スマトラ島パダンという限られた地域の料理でしたが、
今ではジャワ島など多くの地域でも食べられています。
ココナッツミルクと複数のスパイスで長時間煮込まれた牛肉料理。
レバランなどのお祝い事にはかかせない料理です。
インドネシア人は、宗教、昔ながらの風習をとても大切にしています。
古き良き日本のお正月が垣間見れる、
インドネシア2015年レバランでした。
こんにちは、クラウンライン・スラバヤです。
毎年インドネシア、特にジャワ島では、
「4月21日」は “カルティニ・デー” として、
女性たちが民族衣装であるクバヤに身を包んでお祝いをします。
カルティニ(RADEN AYU KARTINI 21 Apr 1879 – 17 Sep 1904)は、
教育者、そして民族主義運動及び女性解放運動の先駆者、です。
中部ジャワの名門貴族(ジャパラ地方の領主)の家に生まれ、
家庭教師によるオランダ語教育を受けた後、
当時としては異例とも言えるオランダまたオランダ人小学校への入学を許され、12歳で卒業。
しかしその後は、ヨーロッパ留学の断念、設立に奔走した女子学校の規模縮小での開校、
不本意な結婚(年の離れたRembang県知事の4番目の妻として結婚)、を経て
出産後4日目の突然の死去、とあまりにも短い悲劇的な生涯でした。
トリビア(1):
ジャカルタのディポヌゴロ通りのカルティニ像は日本からの寄贈です。
トリビア(2):
1950年代には「5ルピア」札として、
そして1990年代初頭には当時の最高額面である「10,000ルピア」札として、
その肖像は親しまれてきました。
(1952年の5ルピア札)
(1996年の10,000ルピア札)
その「カルティニ女史」の女性地位向上・教育推進への功績をたたえ、
毎年彼女の生誕日である「4月21日」は
『カルティニ・デー(カルティニの日)』として、
女性だけでなく、男性も同じく民族衣装を着てお祝いをするのです。
4月は学校(小/中学校)に民族衣装を着てくるイベントもあり、
また民族衣装をテーマにしたファッションショーが開催されたり、と
女性にとって、より華やかな舞台が数多く用意されているのです。
新年明けましておめでとうございます。
みなさま、お正月はどのようにお過ごしでしたでしょうか?
ご存知の通り、ここインドネシアはイスラム教の国。
イスラム教には、独自の暦があるため、
1月1日は単なる年の区切りでしかありません。
休日は1月1日のみで、常夏のジャカルタでは
日本のようにさむ~いお正月気分はなかなか味わえないところです。
とはいえ、ジャカルタの中心部の道路は12月31日夕方から歩行者天国になり、
あちらこちらで花火やら爆竹やらでお祭り騒ぎ状態です。
インドネシア駐在のみなさまの暮らしをサポートできるよう
精一杯対応させていただきます。
2014年もどうぞよろしくお願い申し上げます!!
こんにちは!
クラウンライン・ジャカルタのとくずみです。
オフィスビルでエレベーターを待っているとき、
周りがやけにカラフルだなと思うと、
「あぁ、今日は金曜日だったなあ」と気付かされます。
そう、金曜日はインドネシアではバティックを着る日なのです。
日本のカジュアル・フライデーならぬ、
インドネシアはバティック・フライデーです。
社内でバティックを着ている人をキャッチ
不動産部の陽気なアストリッド(左)と誠実なワワン(右)
バティックとは本来、布に蝋(ろう)で模様を置くことにより、
蝋を置いた部分と置いていない部分を染め分ける技法で染色した「ろうけつ染め」の布です。
この技術は世界的に認められ、芸術性にも非常に優れています。
地域によって伝統の色や柄を継承しており、特にジャワ産のものが多く、
日本では「ジャワ更紗」とも呼ばれています。
2009年にはユネスコの世界無形文化遺産にも認定されました。
しかし、ろうけつ染めは工程の複雑さ、製作期間ゆえ
(一枚に数週間。半年から一年かかるものも!)
とても高価で数万円、数十万円のものもあります。
現在は安価なバティック柄のプリント布も普及し、日常の服や小物にとり入れられています。
例えば、男性もののシャツなら300円程~1500円ほどで購入可。
実際には、このプリントのものもバティックと呼んでいます。
男性は主にシャツですが、
女性はブラウス、ジャケット、スカーフ、ワンピース、スカート、靴など
様々な装い方があります。
色は落ち着きのある茶色ベースのものもあれば、
青、緑、 赤、オレンジ、ピンクやその組み合わせなど、
日本ではオフィスにはなかなか着て行かない派手~なものがたくさん見られます。
クラウンラインの入っているビルには日系・外資系企業も多く入っており、
日本人のおじさまたちも、金曜日はバティックを着ている姿が見られます。
街がカラフルでエキゾチックな模様であふれるインドネシアの金曜日は、
日本の控えめな色使いと対照的です。
自分たちの伝統的な芸術、文化を日常的に取り入れて、
しかも毎週金曜日に皆で合わせて着ちゃうという習慣が、
とても可愛らしく、素敵なものだと思います。
日本でも、着物は着ていけなくとも、着物柄や古い着物の布を取り入れたものなど、
毎週曜日を合わせて着たら、楽しいのではないでしょうか?
まだ呼んでなかったけど・・、
自ら集まってきてくれた、チームワーク抜群の不動産チーム!
不動産部でお揃いのバティックを使い、
それぞれに好きなデザインを仕立て屋さんでオーダーしたようです。
インドネシアにいらした際には「お気に入りのバティック」をみつけて、
ぜひ金曜日に着てみてください。